脳神経外科医のがん闘病記 寛解までの記録 

進行がん ステージ4でも怖くない

 

2017年11月

 

 尿管がん

 多発転移から5年目に入った。

 抗がん剤治療を休薬し2年、

 生きている証として、

 闘病記を出版した。

 

      

 

 

● ステージ4から寛解をもらうまでの要約

 

私は、自分が病気になる前から、抗がん剤治療の矛盾に気付いていた。がんで死ぬより、抗がん剤の副作用によって殺されたと思われる多くのケースを見てきたからだ。 特に70歳以上の高齢者に処方される抗がん剤の標準治療は、副作用が薬効を上回っているケースが多いように思う。そもそも抗がん剤の効果の有無を調べる治験は、18歳~70歳の若い層を対象に行われてきた。ところが、今や全てのがん患者の6割が70歳以上と言われている。したがって、70歳以下の標準治療を70歳以上に適用するのはどだい無理がある。私は、高齢者には標準治療の量を減らして処方するのが常識と思っている。実際私は標準治療量を受けたばかりに抗がん剤による腎障害で血液中のナトリウム(塩分)が腎臓から漏れる低ナトリウム症(意欲低下、食欲低下、不整脈、ふらつき、さらには意識障害)になった。減塩から断塩のゲルソン食をしている私には塩分調整の難しい生活になった。多発転移のステージ4から寛解に至る道のりはきつかった。

 

1. 睡眠

9時就寝による睡眠を確保した。良質の睡眠は、腸の免疫を元気にする力がある。睡眠不足はリンパ球を減らし免疫力を落とす。睡眠不足による免疫力低下は睡眠薬の副作用より大きい。

 

2. 筋肉を鍛える、骨を鍛える

毎日ラジオ体操と1時間のウォーキング。歩けば着地の重力効果を受け骨は丈夫になる。腸腰筋は大腿骨の頚部に付着しているから歩けば腸腰筋は鍛えられ腰痛は消失、排便良好、睡眠の質も良くなる。いいことだらけだ。最近の研究では、骨と筋肉からがんの増殖を抑えるメッセージ物質が出ていることが証明されつつある。

 

3. ゲルソン食事療法

搾りたての野菜ジュースを毎日2L飲んだ(ニンジン2㎏、野菜2~3kg)。牛乳、バター、卵、肉など二足動物、四足動物のたんぱく質を絶ち、イカの刺身とししゃもに限定した。そして低ナトリウム血症を是正するギリギリの塩分摂取に抑え癌の住みにくい体質に向け努力した。正式ゲルソンは厳しすぎてできなかったが実行可能な簡易ゲルソンを考え出し頑張った。妥協した簡易ゲルソンでも効果を実感した。

 

4. リンパ球を維持する

抗がん剤治療中、白血球に含まれるリンパ球(免疫力)を1000個以上に保った。治療中リンパ球が1000個以下に低迷すると抗がん剤の延期または減量を主治医にお願いした。しんどい時は予定の抗がん剤点滴を休んだこともある。

 

5. 低用量の抗がん剤

私が選んだのは標準治療の半分量以下の低用量抗がん剤治療だった。しかも、古くて安い薬ばかりで新薬ではなかった。抗がん剤は患者のがん種の特性にマッチしないと高額な新薬でも効かないのだ。最近はがんの遺伝子検査でどのがんにどの抗がん剤が効くか適性を探す時代となった。

 

6. これから

悪性度の高い尿管がんだから治りきることはあるまい。大学病院、がんセンターだからとまるごと信用してはいけない。診断まではよいが、治療法については他の医師にも相談し、自分も勉強し、自分が納得する治療選択をすべきである。これからも情報収集し、このブログを通して伝えていきたい。

2013年5月

手術で摘出した腫瘍の病理検査の組織像は『上皮がん・腺がん・肉腫様』の入り混じった超悪性尿管がんだった。この説明を受けた時、頭の中は恐怖で真っ白、これでは助かる道はない、終わりと思った。

 

2013年9月

余命1年の告知を受けたときの胸腹部CT検査所見は、

①右腸骨稜の矢印部に骨が溶け空洞に見える2.5cm大の骨転移(+)

②右上葉6mm大の小結節は3週間前に比べ増大し肺転移疑い(+) ⇒ 肺転移(+)

③腹部大動脈周囲に15mm大複数のリンパ節転移(+)

④その他胸腹部大動脈周辺に怪しい複数の腫大リンパ節(+)


● ステージ4からの出発 患者として、医師としての葛藤

 

 2010年6月、アップダウンの強い往復40kmのサイクリングに挑戦した。祝杯のビールの後、トイレで真っ赤な血尿にびっくりした。慌てて受けた検査結果で尿管がんと診断。早めの手術と抗がん剤による化学療法を勧められた。妻の7回忌を済ませた直後の発病であった。三度の食事にすら大変な独居老人にとって、がんと戦えるのか、疑問と不安がいっぱい。結局のところ、72歳の自分は無治療を選択した。医師仲間から、君はどうかしていると叱責されたが、自分の選択の間違っていることを認めつつ、生きたくないパワーのまま時間が経ち、リンパ節転移が始まった。


 2013年5月、大学病院で右腎臓、右尿管、一部膀胱の摘出手術、腸骨リンパ節の郭清手術を受けた。

 

 2013年6月、随分迷ったが術後の抗がん剤治療を受けることにした。1回目の3種類の抗がん剤GCP治療は受けたがあまりにしんどくギブアップした。2回目の点滴治療は受けず自己判断で退院した。

 

 2013年8月、骨転移、腸骨リンパ節転移、肺転移疑い、親しい内科医から余命1年の告知を受けた。

 

 2013年9月、主治医のいない不安な日々であったが友人の紹介で新しい主治医(呉共済病院)との出会いを得た。

・放射線治療2回

・抗がん剤治療25ヶ月

 

 2016年2月、新しい主治医のもと、2年半の闘病を経て、とりあえずの寛解をもらった。

 闘病中、がんに「がんこちゃん」の愛称を付けた。

 

  

予期せぬ出会い

 

突然の血尿
寝ても覚めても
私の心を占拠し
心の苦しみ
 体の苦しみまで
私を虜にした
どうしようもない出会い
しかし君は私の一部
5年の葛藤が過ぎ
今君はどこにいる
  不気味な寛解
 もう会いたくない

 

2016.2月

 

◆ ◆ ◆

 

 

がんじぃさんの奮戦記

 

2018年1月

寛解をもらって2年、ブログを再開した

 

再発の心配、不安はあるが、憂き世を浮き世にして面白おかしく生きなきゃ損々」こんな小唄が江戸時代にある。難しく考え難しく生きるとしんどいばかり、、、小唄のように、これからの人生を楽しみたい。

約2年休んでいたブログを再開したには訳がある。がん治療の原則は病気を隠さず、広く情報を入手した方がよい。私はいずれ来る再発に備え免疫治療への道を探っている。 

2019年1月元旦

 

明けましておめでとうございます。

がんを忘れるほど心身ともに元気そのもの、日々快眠、快食、快便、ウォーキング、そして仕事とハウス農業を楽しんでいる。がん友の皆さんには私の闘病ブログから専門用語や薬の名前、最新の治療法に馴染んでいただければありがたい。

真冬でもぐんぐん伸びるブーゲンビリアは満開だ。

 

● 経尿道内視鏡による膀胱がん切除術TURと遺伝子検査を受ける

 

2019年1月7日

月曜日、坂出S病院のN先生に内視鏡による膀胱がん切除術TURを受けた。病理組織所見は非浸潤腫瘍深達度は筋層に及ばないTa、リンパ管侵襲なし、静脈侵襲なし、比較的低悪性度の表在がんでありほっとした。術後3日目には抗がん剤膀胱内注入の副作用である睾丸の腫れや涙が出るほどのしんどい排尿痛は消失した。信じられないほどの強い排尿痛・・には内服の鎮痛剤はすべて無効、めっぽう効いたのはボルタレン座薬だった。 

 

 

2019年1月24日 

東広島の同期生Y君の計らいで中村先生と歓談しながらフグ料理を楽しむ機会を得た。先生はシカゴ大学を辞し、がんセンターに籍を置きながら内閣府参与としてがんの検査治療について日本の世界的な遅れを取り戻すべく精力的に動いておられる。私の期待するネオアンチゲンワクチン療法は間もなく治療が始まる。ネオアチゲンに個別化したTリンパ球を培養し、患者の体に戻す画期的な治療も実用化が近づいているなど、がん患者にとって多くの朗報をいただいた。

2019年2月1日

同期生K君から『君の年賀状に膀胱がんの病理組織像はG2>G1とありますが、G1が混じっていることから転移再発というより尿路上皮がんにしばしばみられる異時多発と考えられます。6年前、あれだけ悪性度の高かった尿管がんが膀胱に転移して悪性度の低いがんを発症するとは考えられません。また出れば削ることです。』安堵する内容だった。

 

※ 1月7日S病院で摘出した膀胱がんの組織を中村先生の紹介で遺伝子解析センターCPMに送っていた結果が戻ってきた。一般のがん細胞の遺伝子変異数は200~400個だが、私の遺伝子変異数は51であった。さらに問題のアミノ酸変異を伴う遺伝子変異TMBは平均60程度だが30個しかなかった。残念ながら私のがんに効く抗体薬はないとの返事だった。ただ追加検査としてお願いしていたネオアンチゲンは152個見つかり、そのうち発現量やHLA親和性から治療効果になりうるネオアンチゲンは4個あるとの返事だった。ネオアンチゲン療法の可能性があるわけで今回の検査で払った599,400円の大金は無駄ではなかった。

詳しい内容を知りたい方は ⇒こちら

 

2月18日

膀胱内視鏡による腫瘍摘出術後約1ヶ月してM病院で4回目の抗がん剤動注療法を受けるため3泊4日で入院した。

 

ハウスに戻ると、3年目を迎えたコーヒーの実は赤く色づき収穫の時期が近づいている。

 

2019年3月4日

半年に及んだ膀胱がんの治療は一応終了した。元気を出して重い腰を上げ通称セカンドルックと呼ばれる膀胱内視鏡を依頼した。幸い、膀胱内に腫瘍の姿はかけらもなく、雲一つない晴天のようであった。しかし膀胱がんには粘膜の下に隠れて外から見えない上皮内がんがある。上皮内がんの有無を見るため膀胱内をあちこち小型の手術器具を使って米粒よりも少し小さめの組織を11ヶ所採取した。この組織は直ちに四国細胞病理センターに出された。

詳しくは ⇒こちら

 

2019年3月17日

一年前の3月突然もらった手紙に驚いた友人のその後を心配していた。体調は良いので新幹線さくらに乗って久留米まで友人と見舞いに行ってきた。彼はよほどうれしかったのか1時間しゃべりっぱなし、随分と痩せてはいたが気持ちは元気だった。背中を診てくれというので優しく背中をなぜさすってあげた。ギリギリ間に合ったという感じ。

 

2019年5月

発病し9年の間に様々な民間療法を試みたが、その一つがタラソテラピー海水療法だ。その科学的根拠についての明快な説明はないが、海水には体を癒す未知なる力があるようだ。フランスの海に浮かぶ城モンサンンミッシェルがタラソテラビー発祥の地と聞いている。石垣島では5月から11月まで海に入ることができる。石垣島滞在中は海と風呂を往復して過ごしている。


● 膀胱へ弱毒化した生の結核菌を入れるBCG療法を始めた

2019年5月

セカンドルックの生検で11か所中4か所に上皮内がん(+)だった。このため、5月27日第一回目

のBCG療法を受けた。これから毎週8回予定とのこと。弱毒化してあるとはいえ生の結核菌(東京株172)を膀胱内へ直接注入し強制的に膀胱炎を起こす治療だ。炎症によりT細胞やナチュラルキラー細胞の増加を促す治療だから頻尿、排尿痛、発熱は避けられないそうだ。回数を重ねるごとに膀胱炎は強くなり頻尿も強くなると説明を受けた。6月と7月は受難の月になりそうだ。

BCG療法について専門的な詳しい情報を得たい人は ⇒こちら

 

膀胱への重曹水注入療法(シモンチーニ療法)

膀胱がんの抗がん剤膀注療法はマイトマイシンとアドリアマイシン併用療法が一般的だ。今回私は生の弱毒化した結核菌を膀注することで抗がん剤膀注に勝る治療効果のあることを知った。このことを契機に今まで気にもかけていなかったシモンチーニの重曹水による膀胱がん治療を改めて読み直してみた。重曹水療法についての学術的な論文はシモンチーニ以外皆無であるが、ちょっと待てよ重曹水も試してみる価値があるのではと思うようになった。

 ⇒詳しくはこちら

 

 

 

福山の箕島熱帯ハウス 訪ねてくれたOBスタッフとティータイム ブーゲンビリア、ハイビスカスは満開

 

 

2019年5月26日

5年に1回開かれる大学同級生の会に参加した。私は5年前に比べて随分元気になったと褒めてもらった。これはひとえに簡易ゲルソン食のおかげと感謝している。5年前に余命を相談したほど親しかった同級生の内科医は腹水に気づき調べたが原因不明、わずか3か月で逝っていた。なんと私が黙とうする側にまわるとは。仲間からおまえが入ってきたとき背筋がピンと伸びて一番元気に見えたと喜んでもらった。 翌日同級生の一部が私の実家の蓄音機博物館に遊びに来てくれた。

 

● 新しい治療を模索するなかに駆虫剤メベンダゾールに出会う

 

2019年6月

2008年偶然に駆虫剤に抗がん作用のあることが発見され、続いて2011年には悪性脳腫瘍である多形膠芽腫にも強い効果が発見された。2008年Mol Cancer  Res、2009年米国がん学会誌Cancer Research、2011年Neuro.Oncolに次々と駆虫剤論文が発表された。ジョンスホプキンス大学で今年中に治験の第一相試験が終わる。医療に見放された末期がんにメベンダゾールやフェンベンダゾールを試してみる価値はある。長期投与は別として半年内の期間では副作用はほとんどない。米国で実際がん患者治療実績のあるフェンベンダゾールをほしいと頼んでいたマレーシアの友人が遠路はるばる私の手元に届けてくれた。通関は問題なく通ったとのこと。熱い友情に感激した。


私よりも若いがん友で腎臓がんが全身に転移、脳脊髄への転移もあり歩行不能になっている。その上、右前腕への骨転移の痛みに苦しんでいる。私の息子年齢の浸潤性悪性脳腫瘍のがん友は治療法のないがん難民になっている。この話をしたらお二人とも内服を希望された。

 

 

早朝に起きてゲルソンジュースと朝食作りは男の自立にとって大切だ。今朝はニンジンジュース、サツマイモと豆腐の味噌汁にアマニ油、豆乳ヨーグルトにはちみつ、黒豆、熱帯ハウスのバナナとイチゴ。定年退職後元気半減する男が多いが、その原因の半分は食事の自立ができないからだと思う。三食嫁さんべったりでは主導権を発揮する場はあるまい。男の自立は台所から始まる。

 

夕食 男の自立

 

2019年7月

あと1回で予定の膀胱に結核菌を注入するBCG6回療法が終了する。標準治療は80mg注入8回だが、私の場合は半量の40mg6回療法に短縮している。それでも4回目のBCG療法はきつかった。血尿、排尿痛、頻尿の三兆候だけでなく悪心嘔吐下痢、発熱と身動きできないほどの心窩部痛に襲われた。心窩部痛はBCG注入後6時間後、15時間後、24時間後と3回やってきた。いずれも1時間少々で改善したが、生まれて初めて経験する激痛だった。BCG膀注療法は回を重ねるごとに膀胱炎に対する免疫反応が高まり症状が強くなると思われる。症状緩和の対策はないのか、、免疫反応が高いほどがんに対する効果は高いから、、あまり抑えすぎてもいけないジレンマがある。

副作用(免疫反応)の強さはBCG注入後から最初の排尿までの時間にあった。副作用の強いのはマニュアル通り120分排尿を我慢したのが原因ではと疑い、5回目は90分我慢で排尿したところ三兆候と発熱と心窩部不快感だけと軽かった。80mgでも40mgでも注入後から排尿までの我慢する時間が副作用発現率と関係が深そうだ。80mgでも1時間も我慢せず排尿してもいいと指導する泌尿器科医もいる。

 


BCG膀注療法の標準治療は欧米では80mg8回8週間療法、最近日本では40㎎6回6週間療法で欧米と同等の効果があるとの学説を主張する泌尿器科医師グループの論文を読むとなるほどと思うことが多々あるので私はこの楽な道を選んだ。ただしLammも指摘しているようにBCG膀注療法は長期間にわたる継続が大切のようだ。私自身6回療法が終わったら3か月ごとに3回を予定している。

 

2019年7月

石垣島でのんびり夏休みを過ごしている。島の表は開発されすぎだが、私のいる島の裏は原生林と人のいないビーチが残っている。ネットのおかげでどこにいても最先端のがんニュースを見ることが出来る。中村祐輔ニュースによると、AIを使った病理学的画像解析でがん遺伝子検査をしなくてもオプジーボなどの抗体治療薬の有効性の有無の判断ができるそうだ。このニュースは今月号のNature Medicine誌に「Deep learning can predict microsatellite instability directly from histology in gastrointestinal cancer. 」の論文が掲載されていた。まだひとつの論文発表ではあるがAIを使った採取がん組織の病理画像解析は遺伝子検査に匹敵するとのこと。高い遺伝子検査料の要らない時代が早くやってきて欲しいものだ。

 

私は抗がん剤治療の真っ最中75歳を機に仕事場は福山、住民票は石垣島へ移した。75歳以上はお荷物、これ以上生きてもらわなくて結構ですというのが政府の本音。この島ならひっそりだびに付してもらい遺灰は前の海に撒いてもらったらいい、夜は9時就寝、朝5時起床は福山と同じ生活。大自然に抱かれたここは空気も水も美味しく、写真は5時過ぎに自宅テラスからの朝焼け、目が覚めるほど美しい。片道25分の朝の散歩が日課となっている。あとはスカイプで好きな原稿書きを楽しんでいる。

 

● 駆虫剤メベンダゾール その後

 

2019年8月30日

それといいニュースがある。メベンダゾールを内服した末期がんのがん友の息子さんから転移した腕の腫れが引いてきた、脊椎転移で麻痺した両下肢に力が入るようになった、全く痛みがなくなったので痛み止めを飲まなくなった。そんな親父に在宅医療の主治医や看護師さんはえぇ~これどういうこと?と驚いている、との連絡があった。余命3ヶ月と言われた親父は車椅子生活ながら、いつも笑顔で口は達者、この10月で3年になる。M先生の少量抗がん剤が効いたとしか思えない。その上に、メベンダゾールも一翼を担っているのかもしれない。

 

メベンダゾールを内服している多発浸潤性脳腫瘍の彼も画像上進行は止まっている。彼は勉強熱心で悪性脳腫瘍に対する色々な情報を集めてくる。彼が最も期待している東京医科研のG48Δが認可されるまでは何が何でも元気でいて治療を受けたいと頑張っている。メベンダゾールはG48Δが認可されるまで彼の心を支える役割を果たしているように思える。

 

見放されて緩和医療を勧められたらメベンダゾールやフェンベンダゾールにチャレンジする価値はあると思う。ネット上では実際にフェンベンダゾールを内服している方はすでにおられる。内服の仕方も様々だが胃腸からの吸収率が悪いので3日ON/4日OFFが正しいのか私は疑問に思っている。体調や体重に応じパナクール0.5g~2gを毎日内服している方もおられる。未だ手探り状態のため私は大麻油やメラトニンとの併用を勧めている。メラトニンの抗がん作用について詳しく知りたい方は ⇒こちら

 

2019年9月20日

 

人生は道

行く先は分からないのに

人は前へ前へと道を急ぐ

人は行く先々で

失敗と悔恨を繰り返し

人は道を前へと急ぐ

道が険しくなると

身体は杖を求め

心は救いを求め

失敗と悔恨を積み重ね

人は道を前へと急ぐ

気がつけば

目の前に道はなく

後ろから

見送りの声のみぞあり

 

 

この詩をメールした友人から高村光太郎の道程を思い出したという。道程といえば試験問題でこの父は何を意味しているのかの問いに対し答えがわからなかった遠い昔の未熟なる青春を思い出し苦笑い。

瞬間風速30m、台風17号の余波でリーフに砕ける波を見ながら道程の父は自然の気であったかと思う。来月は膀胱TURとBCG療法が待っている。

 

2019年10月

10月7日、BCG療法後3ヶ月健診に坂出S病院を受診した。外来処置室で内視鏡検査、毛細血管の集まった場所があり、これは異常と直感した。主治医はう~ん大丈夫と思うが念のために生検しましょうと1ヶ所パチン。

病理組織検査の結果はやはりハイグレードがんだった。『 病理医からBCG膀注療法をした後にしては結核菌感染による特有な炎症像(類上皮性肉芽組織)は見られないであった』、、これは一体どういうことなのか??、BCG療法の効果がない?、日本で使用している東京株172の菌力が弱いという証であれば困ったものだ。EUで使われている結核菌のRIVM株への変更を考えるべきか主治医の考えを聞いてみたいと思っている。

 

10月21日、硬性鏡を用い怪しい箇所を電気メスで焼却するため坂出に1泊入院した。膀胱内は見た目はきれいで焼却に値するほどの怪しい箇所は見当たらなかった。念のため8ヶ所生検し抗がん剤で膀胱洗浄し終了した。10月7日と同様、前投薬なし麻酔なしでの生検、焼却を受けた。痛くないといえば嘘になるが麻酔なしのほうが術後太い膀胱カテーテルも早めに抜去してくれ点滴もなく体はずいぶん楽だった。

 

私の熱帯ハウス ミラクルフルーツのなんともいえない神秘的な味

不老長寿の果物イチジク

4種のイチジクを楽しんでいる。紀元前のローマ時代からイチジクは不老長寿の果物として重用されてきた。特別な成分があるというわけではないが皮ごと食べると繊維質が豊富で便通の薬として、また消化酵素作用から健康食品として評価されてきた長い歴史がある。

 

フェンベンダゾールを始めた

がんと気長に付き合うためには体力を落とさない治療が一番。今後BCG維持療法を続けるわけだが、同じ東京株の結核菌から作った丸山ワクチンを10月11日から併用、フェンベンダゾールを10月24日から内服し始めた。歳を考え負担の少ない治療を気長にと思っている。

 

食べるなら養殖ふぐ!

ふぐのエラに寄生する寄生虫ヘテロボツリウムにマリンバンテルを餌と一緒に与えている。魚の体内でマリンバンテルはフェンベンダゾールになり残留するから、食べるなら天然より養殖ふぐ料理をお勧めしたい(笑)。

 

肉を食べるなら豚の脂身!

豚に寄生する回鞭虫にメイポール10を餌と一緒に与えているから豚の体内でメイポールはフェンベンダーゾールになり残留するから、豚肉の脂身をお勧めしたい(笑)。

 

東京株BCG療法の効果は想定内?だった。調べてみると維持療法は別株に変えたほうがいいとする治験が始まっていた、、なるほどと思うところがあり別株としてコンノート株を探したが入手困難であった。EU株BCG-medacのRIVM1173-P2は入手可能なので9回分をスイスから輸入することにした。正規ルートを通したが高すぎる。生菌だから2~8度の低温輸送で2~3週間かかるらしい。

 

10月29日

21日坂出で膀胱生検した結果が届いた。幸い8か所いずれもがんは認められず炎症変化のみだった。やれやれご苦労様でした。膀胱がん治療の1年間仕事、旅行、ハウス農業と人並みに楽しんだ。今後はLamm法に基づいたBCG維持療法と簡易ゲルソン食を継続したいと思っている。ゲルソン食は原点に戻って調味料の選択、オートミールに無農薬玄米食の追加、そして野菜の洗浄にホタテ貝の洗剤を使うことにした。

 

 

最強の免疫療法にたどりつく

2019年11月7日 ライ病レプラの人にはがんはない。結核の人にもがんは極めて少ない。

 

6年前末期がんの宣告を受けた頃、まさか80歳まで生きるとは思っていなかった。それが今日81歳の誕生日、人の命の不思議さを感じている。昨日から紅葉を見に大山に行ってきた。登山道に咲く野生のりんどうの美しいこと。夜は我が家で隣の孫たちと夕食を共にした。81歳はがんと共存する技に磨きをかけることを目標にする。古来健康はまず足からと言われているが6年ぶりに手足4本の血圧を測る血圧脈波検査と足の骨密度を測ってみた。1年間平均毎日5332歩のおかげか骨密度は同年齢の150%、動脈硬化度は1560と6年前よりも低下し同年齢の平均値以下だった。がんのおかげで体は元気になっている。私は今膀胱がんのおかげで弱毒化結核菌を膀胱に注入するBCG療法と結核菌から作った丸山ワクチンを皮下注している。私の行っているこの治療はたまたまLamm法と酷似していることに気が付いた。Lamm法をよく読んでみると彼は弱毒化したBCGの膀注と皮下注の併用を勧めている。免疫の強力な賦活作用を持つ結核菌療法は膀胱がんに対する有効率60~80%だから世界最強の抗がん剤と言っても過言ではないだろう。膵臓がんにしても肺がんにしても弱毒化した生の結核菌療法を試してみる価値は十分にあると思っている。

九州大学と琉球大学の共同研究で結核菌は免疫応答を活性化することを発見した。マクロファージを活性化させ、次いでT細胞を活性化させることでがんに対する効果を2016年11月米国科学誌Immunity電子版に公開している。 ⇒下図

          ◆



#2の方へ:メイル拝見しました。期待のフェンベンダゾールは日本では医薬品として承認されていません。私は薬効にほとんど差のないメベンダゾールを勧めています。他の薬との併用注意はありますが、併用禁忌はありません。最近、フェンベンダゾールに関する問い合わせが増えています。一財)渋谷長寿健康財団のがん相談をご利用下さい。2019.7.31

コメント: 3
  • #3

    松茸屋さんです (金曜日, 18 10月 2019 12:50)

    神経膠腫(こうしゅ)(グリオーマ)の松茸屋です
    先生がこのような素晴らしい取り組みをされていることを 知ってしまい
    感激してしまいました。
    本日厚生労働所医薬生活衛生局に電話いたしてG47Δの事で
    第一三共に聞いていただける所まで、話を持っていきました
    いつ頃申請が出るかは答えられない可能性がありますが
    先駆け審査指定を取っている薬品ですので
    率先してお話いたしますと 答えをいただき
    更生労働大臣に話をしていただけるであろう所までは
    お話いたしました。
    明日 先生に詳しくお話いたします

  • #2

    KYOKO (木曜日, 13 6月 2019 21:36)

    初めて拝見します。フェンベンダゾールに興味を持ち検索するうちにたどり着きました。
    この駆虫薬は、他の薬との併用に禁忌はないのでしょうか。
     ステージ4で再燃性前立腺がんの父に時間がなく、イクスタンジというホルモン剤と併用してもいいのか気になって調べています。奇跡が起こることを願っています。

  • #1

    lié M (水曜日, 24 10月 2018 09:02)

    こんにちは。
    先生に、8月から診ていただいているものです。
    9月の受診時に、先生は少しシンドそうでしたので、実は心配していました。(といっても、お会いするのは未だ2度目ですが・・)
    ほぼ元の生活に戻られたこと、ホッとしました。流石大田先生^^

    先生も放松、私も放松をこころがけます。
    ファンソンを鼻母音で発音すると、まるでフランス語みたいです。